北澤美術館物語

北澤美術館物語

諏訪湖のほとりにたたずむ北澤美術館は、株式会社キッツ(旧北沢バルブ)の創業者北澤利男氏(1917-1997)が集めた美術品を公開し、地域文化の振興と発展に寄与することを目的に、「財団法人北澤美術館」として1983(昭和58)年5月20日に開館しました。2013(平成25)年には公益財団法人となり、開館以来通算800万人を超える来館者をお迎えしております。  コレクションは、はじめ東山魁夷、山口華楊など1960年代以降の現代日本画が中心でしたが、「小さくても個性の光る美術館」をめざし、当時はまだ知られていなかった19世紀末フランスのガラス工芸家エミール・ガレとドーム兄弟の作品収集に力を注ぎ、現在は20世紀初頭のルネ・ラリックとパート・ド・ヴェール作品を含め、アール・ヌーヴォーからアール・デコのガラス工芸を専門に収集展示。《ひとよ茸ランプ》や《フランスの薔薇》など世界的にも貴重な作品、およそ1000点を誇るユニークな美術館として国内外に知られる存在となりました。

エミール・ガレ
 セイヨウオキナグサ文台付花瓶
 1894-1900年

  

アール・ヌーヴォー/
アール・デコのガラス工芸

「アール・ヌーヴォー」とは19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパを舞台に繰り広げられた工芸の改革運動です。フランスはこの時代「ベルエポック」とよばれる繁栄の時代を謳歌していましたが、首都パリと共に運動の中心となったのが、エミール・ガレが生まれたフランス北東部の古都ナンシーでした。仏語で新しい芸術を意味する「アール・ヌーヴォー」の工芸家たちは、産業革命によって過密化した都市の住空間にうるおいを与える新しいデザインを求めて、自然の草木のしなやかな曲線に注目しました。熱烈な植物愛好家で詩や音楽など高い教養を身に着けたガレは、花や昆虫など自然の観察をもとに、「ジャポニスム」の影響もうけた、詩的な表現を盛り込み、実用品にすぎなかったガラス工芸に絵画や彫刻にも劣らぬ芸術性を与え、1889年と1900年のパリ万国博覧会でグランプリを受賞するなど、輝かしいキャリアを歩みました。同じナンシーにガラス工場を経営するドーム兄弟は、ガレの栄光に触発され同じ道を歩み、やがて1900年パリ万博ではガレと同時にグランプリを受賞するなど、アール・ヌーヴォー・ナンシー派の両輪として肩をならべる存在に成長活躍します。
 彼らと同じ時代にジュエリーの分野でアール・ヌーヴォーをけん引した工芸家ルネ・ラリックは、20世紀初頭の1910年頃からガラス工芸に転向し、現代性あふれる「アール・デコ」のガラス工芸を誕生させます。ガレやドームとは対照的に、透明素地を用いた鋳型制作による力強いフォルムで新時代の美学を打ち立てました。アール・デコの語源となった1925年パリの「現代装飾美術産業美術国際博覧会」(通称「アール・デコ博」)の来場者は、光輝く野外噴水や建物の内外装などラリックの大規模な演出に目を奪われました。
 この時代のガラス工芸でもうひとつ注目すべきは、フランスで栄えた知られざるガラス製法「パート・ド・ヴェール」です。色ガラスの粉粒を石膏型に入れて焼く古代のガラス製法です。19世紀末に復活し、20世紀初頭にかけてフランスで盛んになりました。ガラス工芸としては難しい技法で制作年も限られており、現物を目にできる機会も少ないものですが、北澤美術館ではワルター、アルジィ=ルソー、ダムーズ、デコルシュモン、デプレなど代表作家の作品を多数所蔵しております。

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